浄土真宗一心山昌玲寺派
法要のご案内・活動記録
「偽善」についての私見
13.02.13

 今、朝の連ドラをよく見ています。その中で、「人のため、と書いて、偽善というんじゃ。」

 と言って、主人公に罵声を浴びせるシーンがありました。他のドラマでも出てきたような言葉ですが。

 正にそのとおりです。が、しかし、罵声や非難で使うのみの言葉では無いような気がするのです・・・

 世間虚仮 唯仏是真   有名な御文です。

 別に、マトリックスのような世界観ではありません。どこまでいっても、煩悩や欲望から

逃れられぬ私たちの考えや活動は、人間世界では通用しても、そのような迷いを超えて

悟りの境地に至られた真実世界の仏様からは、虚仮である、ということです。

 ニヒリズムではありません。だから何もしない、という訳では無いのです。全くの誤解です。

 私たちは、そういう生き物であると知らされる中でも、生を戴いている以上、そこに感謝しながら生きていきたい。そして、人の為に活動したい。やはり、温もりが、一番有り難いものだから。

 だから、偽善、でよいのです。仏様から見られれば、どこまでいっても偽善でしかありえぬ中で、精一杯の感謝の活動をさせていただく。仏教の視点でしょうか。けっして、開き直りではなく、自身の姿を知らされた結果といえるのではないでしょうか。

 あ、一般的にいわれる、偽善、の意味。もちろんわかっています。一緒にしないように、誤解を招かぬように気をつけます。

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